浅野氏入城400年記念事業平成29年度歴史講座「江戸時代の広島~浅野家と広島藩~」第2回「広島歴史探訪~知られざる、しかし身近な史跡を探る」が7月15日(土)に開催されました。
その概要を簡単にご紹介します。
第2回「広島歴史探訪~知られざる、しかし身近な史跡を探る」
講師:広島市郷土資料館 学芸員 本田 美和子さん
江戸時代の広島の史跡は、案外私たちの身近にあるものです。日常気が付かない場所に当時の名残を見ることができますので、街を歩くときにちょっと注目してみましょう。
道に注目して、干拓堤防の名残を探そう
約430年前、三角州の上に広島城が築城された当初、広島のかなり広い部分が海でした。江戸時代に、今の平和大通り以南の浅瀬を囲い込むように干拓堤防を設け、陸地を拡げてきましたが、その堤防の痕跡が見えるところがあります。
①道の向きが変→観音町電停の北側、南大橋東詰から国泰寺交差点など
②弧を描く道(干拓堤防の名残?)→吉島など
③段差がある→平野町など
④①~③を兼ね備えている→仁保島西新開の干拓堤防跡
神社に注目しよう
①吉島神社と舟入神社は干拓堤防の上に設けられている
②住吉神社は江戸時代の主流であった水上交通の要衝「本川」を守護
③西本川浜恵須神社(中区土橋)と常夜灯→「広島諸商仕入買物案内記幷ニ名所しらべ全」(1883年)
街区の形に秘められた歴史
①大河浦入海...入江の痕跡
②竹屋川の痕跡と最上玉森稲荷神社...城下町を流れていた人口の運河「平田屋川」の痕跡
これって何故ここにあるんだろう?
①原爆ドームがこの場所に建てられたのは?
②基町環境護岸にはなぜ突き出た形状のテラスが設けられたのか
③これほど多くの雁木が設けられたのは?
講座会場では、以下の資料を紹介しました。
(1)レジュメに登場した資料に関する本
(2)歴史地理に関する本