こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2022年11月)で紹介した本をまとめました。
本選びの参考にいかがですか?
『ルイージといじわるなへいたいさん』
ルイス・スロボドキン 作 絵 こみや ゆう 訳(徳間書店)
ルイージは、国境近くの村に住む男の子。毎週末バスに乗って、お隣の国のタリアティーニ先生の家までバイオリンを習いに出かけます。バスにはいつも国境警備の兵隊さんが密輸人を捜して乗り込んできますが、ルイージには親切でした。
ところが、あるときから乗ってくるようになった鼻の長い兵隊さんは、ルイージの荷物を開けさせては、お母さんが持たせてくれたお弁当やケーキをつまみ食いしたりするのです。これに怒った先生は、一緒にバスに乗り込んで...。
さて、兵隊をこらしめることはできるのでしょうか。思いがけない結末に、きっと爽快な気分になりますよ!
『ハッピーハンター』
ロジャー・デュボアザン さく 安藤 紀子 やく(ロクリン社)
森の外れの小さな家に1人で暮らすボビンさん。木の葉が黄に色づく頃、大きな猟銃を持ったハンターたちが、家のそばを通っていきます。その勇ましい姿に憧れたボビンさんは、自分も同じ格好をして狩りに出かけます。
ところが、狙いを定めて銃を構えるたびに、口笛を吹いたり、くしゃみをしたりして動物に逃げられてしまいます。それから毎年、ボビンさんは狩りに出かけて森や野原を歩き回りましたが、次第に、一日中歩くことがつらくなってきて...。
実話を基に、自然や動物をこよなく愛する幸せなハンターを描いた心温まる絵本です。