中国新聞「子どもたちへ本の招待状」
(2025年6月)に掲載された本の紹介

カテゴリー
こども図書館
記事分類
お知らせ
公開日
2025年7月 4日

こども図書館職員が中国新聞「子どもたちへ本の招待状」(2025年6月)で紹介した本です。
本選びの参考にいかがですか?

2025年6月8日掲載(対象:小学校中学年から)

『真夜中の鐘がなるとき』
オトフリート・プロイスラー 作 佐々木 田鶴子 訳 スズキ コージ 絵 (小峰書店)

皆さんは誰かに宝物が手に入ると言われたら、その言葉を信じますか。言われたことを信じて宝を手に入れることができればしめたもの。でも、時には恐ろしい目にあうことも...。古いお城の中の宝物を掘り出すには、白い羽の混ざらない黒いニワトリが必要です。でも、ナッケルカッペは1本の小さな白い羽を抜いたニワトリを用意しました。すると...、「黒いにわとり」。

「宝さがし」にまつわるお話13編が収録された本書は、ドイツやその周辺地域に伝わる昔話を作者流に語り直し3巻にまとめた「プロイスラーの昔話」のうちの1冊です。ぜひ3冊合わせて読んでみてください。

2025年6月22日掲載(対象:小学校高学年から)

『ヒロシマをのこす』
佐藤 真澄 著 (汐文社)

広島平和記念資料館は、1955(昭和30)年8月に開館しました。初代館長は長岡省吾。地質学者の長岡は、原爆投下翌日、広島市内で被爆の惨状を目の当たりにし、爆弾の脅威を思い知ります。そして、この未知の現象を科学的に究明するため、熱線で焼かれた石や瓦、焼き付けられた影が残されたコンクリートの破片などの収集を始めます。

やがて彼は原爆の恐ろしさを世界中に伝えるという使命感から、犠牲者がのこした衣服や時計などの遺品を含む、ありとあらゆる被爆資料を私費を投じて集め、それが広島平和記念資料館の開館へとつながっていくのです。